2009年9月28日月曜日

みつまた

 土地の脇を小川が流れている。下流にある農地へ水を供給するためのものだ。上流に中新田北堰と中新田南堰という2つのため池があり、それぞれが川となって、このポイントで交わっている。そしてまた再び分かれて別々の川となって、それぞれの地域の農地に流れている。言わば川の交差点だ。

 以前、ここをお世話してくれた不動産屋さんに、地元の人はここを「みつまた」と呼んでいると聞いた。「よつまた」じゃないのはナゼ?との疑問は残ったまま。

 先日、川沿いに歩いてきた方に声をかけたら、地元の方でこの川にまつわることを教えていただいた。

 上流の中新田北堰は阿久川から水をとり、南堰は立場川からとっている。北堰の水は温度が低く、南は少し暖かい。ここで二つの水を混ぜて温度調整をしているのだそうだ。もちろん、下流への水の量の調整もここで行なっている。

 阿久川は、本来諏訪湖に流れ入り、いずれは天竜川となって遠州灘に届く。立場川は、釜無川に流れ入り、富士川となり最後は駿河湾に届くのだそうだ。昔、水を確保するために祖先が力を合わせて、堰を作って水の流れを作り、この地の農地を開拓した歴史がある。生活に直接関わる問題なので、多くの争いがあったという。我々新参者に簡単にその水の利用権は分けてもらえないのもうなずける。

 勝手に橋をかけることもご法度だ。通常の場合は多分問題にならないだろうが、出水時に橋が災害の原因になることが危惧であるという。

 さらに、アマゴが住んでいることも教えていただいた。ここより下流に良いポイントがあり、彼は釣るより網ですくう方が手っ取り早いと仰っていた。機会をみてぜひトライしてみたい。
 

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