先週土曜日、お隣りの町でみつばちセミナーに参加してきました。「おらほー!富士見」と名付けられた町活性化グループ、富士見高校養蜂部、NPOみつばち百花のみなさんが企画運営だ。
こちとらみつばちのことはほとんど無知。でもいずれは、我が庭にみつばちの巣箱を置いて蜂蜜を採りたいと希望している。このような機会は逃すわけにはいかない。
さて行ってみると、まずは富士見高校養蜂部のみなさんによる「はちさん劇場」。働きハチの一生を劇にて披露してくれた。一匹の働き蜂は、その一生ですべての役割を順番にこなすのだそうだ。寿命は季節にもよるのだが、ざっと言って1~3か月。まずは巣の掃除係、育児係、蜂蜜貯蔵係、門番、そして採蜜と。はじめは安全な内勤。段々危険な外勤に移っていくのだ。言葉だけの説明じゃあ頭を通りすぎるだけ。蜜蜂役のお嬢さん二人の自己紹介に始まり、女王役、スズメバチ役、幼虫、お花さん、悪役の人間など、次から次と登場してきて、視覚的にしっかりと記憶に残りました。
そして、その後に玉川大学の教授による蜜蜂の生態の講義。前段の劇のおかげか、この講義もすんなりと頭に入ってきます。曰く、人間の歴史は約一万年、ハチのそれは500万年だという。その社会構成は人間に比べて、とても安定している。
例えば、働き蜂の役割分担。採蜜は命をかけた作業だ。これを人生(蜂生というべきか)の最後に持ってきていること。人間社会なら狩猟や戦争など体力のいる作業で、若い世代がこれを担当する。ここで突発事故が起こって多くの命を落とせば、世代構成がとてもいびつになってしまうという。なるほどね。
女王蜂は、「おだまり!」って威張っているわけではなく、言わば、卵生産工場だ。ひたすら食べて、ひたすら産卵を繰り返しているのだそうだ。一日に500~2000個の卵を生む。3年の寿命でなんと45万~180万個になるという。女王蜂は、一度の飛行で10~20匹の雄蜂と交尾し、一生分の精子を蓄えるだそうだ。もう二度と飛行することはない。んん~すごい!
多くの雄と交尾することにより、生まれてくる子供たちの性格に言わばバラツキができる。このバラツキが社会全体の安定に役立つのだ。多様性が社会維持には不可欠。画一化はいけません、人間社会でも。
蜂蜜を飼育することは言わば簡単なことという。必要ならば給餌すれば良い。でも、それでは意味がなく。蜂が自生できる環境を整えることが必要、というのが、このセミナーの訴えたいことの最重要ポイントだ。この地域で、蜂たちが充分に採蜜できるようになることが、蜂にとっても我々人間にとっても良いこと。みなさんでそれを目指しましょう。
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