2012年2月19日日曜日

八ヶ岳農業自給生活学校

今年本格的に米作りを勉強しようと夫婦で学校に入学した。苗代作りから刈入れ脱穀まで一年を通して手とり足とり教えていただける。それも自然農でだ。耕さない、無肥料、無農薬、耕運機、トラクター、脱穀機など機械も使わない。道具はほぼクワとカマだけだ。昨日は顔合わせと共に、 コースのガイダンスの日だった。

八ヶ岳自給生活学校はお隣の町富士見町にあり車で20分ぐらいのところ。井戸尻遺跡という縄文遺跡の史跡があるところ。我々より若いご夫婦が運営している。今回入学の田んぼ組の他に、野菜組、雑穀組など、すべて自然農を実践を通して学ぶ場を提供している。田んぼ組はまだ空きがあり、3月下旬までならまだ間に合う。継続募集中だ。

生徒さんは我々の他に東京方面から3組。こちらに移住ご夫婦や男性が2組。みなさん、我々よりかなり若い。東京の若い女性二人組も。食や農業に対する見方は自分の若い頃からかなり変化しているように感じる。

先生ご夫妻から自然農に対する思いを懇切丁寧にご説明いただいた。現代農業は機械や化成肥料などで自然破壊の上に成り立っている。出来上がった収穫物は、見てくれは良いが味も薄いし、第一与えた化成肥料の集積でしかない。植物本来の生命力が生かされていないのだ、と力強い。有機農業とも一線をなすものだ。有機と言うが、牛や豚たちの飼料は遺伝子組み換え、抗生物質にまみれているのが実態だ。


自然農はそれにも増して、人が自然と共に生きていくことが実感できる農法だ。トラクターに乗って田を耕すと、そこに既に自然との距離を感じてしまう。クワで田と対話しながら、そこに住む虫たちや草の存在に心が癒されると。

 まだ、その領域に達するのはまだ先のこと。だんだんにそうなっていければ良いかなとまずは感じる。TPP問題、農業者高齢化など、日本の農業は大規模化、法人化がその進み道と思っていた当方としては、ちょっと考え直す必要性もね。先生は、食料生産を人口の一部の人が負うことに大きな問題があると指摘。都会の人も含めみんなが庭で自然農で大根やジャガイモを育てれば、日本の食料自給率は改善するのにと。


さて、授業は進み実習作業。種もみの選別だ。稲穂をいただいて、これから種もみをとる。根に近い方3分の1は未熟なので、先の方3分の2をしごいてバラバラにする。水を入れて浮いてくるものを捨てる。沈んだものを回収して乾燥。


この一粒一粒が、なんと2,000から4,000粒になると言う。今回5mx20mの田んぼで昨年実績50kgものコメがとれたとの情報。 自然農も侮れない。コメは他の野菜より生命力が強く育てやすいし、生産効率の良い植物なのだそうだ。

この広さの田んぼは通常、13列x100行の苗を植えるのだと。そうすると1,300粒の種もみが必要。それが、3,000粒になるとすると、1,300x3,000=3,900,000粒。インターネットで重さを調べるとコメは1,000粒あたり22gだそうだから、3,900,000 x 22 ÷1,000 = 85,800g 実に86kgのコメとなるのだ、、、と捕らぬ狸の皮算用。楽しみだ。


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