諏訪圏工業メッセも本日で最終日となりました。鉄平石を利用した床暖房の説明も慣れてきた感じだ。
今日特に感じたのだが、過去に経験したこの種の展示会と雰囲気が違うところがある。それは、家族連れ子供連れの来場者が多いことだ。
昨日までは、小中学校の団体がチラホラ目についたが、今日は土曜日のせいか、小さな子供をつれたお母さんお父さんがとても多かった。そしてその子供たちがとても行儀よく、こちらの説明をチャンと聞いてくれる感じがあったのが、とても嬉しかった。この子たちが将来、諏訪地域のものづくりを担ってくれるのでしょうね。
当方が担当の展示場所の隣で、技能オリンピック出場の若い人達が今日も公開訓練をしていた。時間を区切って説明員がマイクで喋っている。チョット落ち着いたのでそれに注意を向けて聞いてみた。種目は、旋盤加工だ。課題の図面を渡され、汎用旋盤で5個の部品を加工し、それを組み付けるのだそうだ。公差は100分の1ミリ、つまり、0.01ミリの世界だ。鉄とは言え、当日の温度や湿度で、伸び縮みがあるのでそれも考慮しなくてはいけないとか。
ハンドルの手応え、切削音、匂い、切子の出方など、5感のすべてを使って最適な加工を目指す。正に職人の世界。制限時間の5時間を乗り切る体力、精神力、集中力も求められるのだ。
説明後、個別にいろいろ質問。かつては汎用旋盤の種目があったが、今はNC旋盤、つまりコンピュータ化された旋盤で、プログラムで動くものに変わってしまったのだそうだ。汎用旋盤では日本が連戦連勝となってしまったので、それを廃止し、NC旋盤に移行してしまったのだ。「それは誰の意向?まさかヨーロッパ勢?」と聞くとその通りですとの返答。やはりね。自分の有利になるようルール変更とのよく聞く大人の事情がここにもあったと変な納得。これが国際社会の現実だ。
NC旋盤では、韓国勢、台湾勢の勢いが強いのだそうだ。んん~、頑張れ日本!!
目を他に移すと、ベテランの技の披露。スプリング・ドライブの腕時計をほんの数10センチ先で実演して見せてくれている。
スプリング・ドライブ方式の説明と共にすべてお見せしますと言う感じ。隠すべき企業秘密は何も無い。真似ができるならしてみな!!っていう意気込みか。超精密な部品、それを手作業で組み立てる職人がいなければできませんという自信満々のデモンストレーションなのでしょうね。
とても興味深い三日間でした。
3 件のコメント:
先日は会えなくて残念でした。
諏訪地区は昔から精密機械・加工では日本有数の場所でしたが、今はNCに移っていますがまだまだ職人さんが頑張ってくれているようですね。若い世代が技能を受け継いで欲しいですね。
そろそろ雪の便りが聞かれてきますが、作業の方も体に気をつけられてGOしてください。
アウトドアさん、
すれ違い残念でした。次回を期待しています。
汎用旋盤で技術を磨けば、NC旋盤を操る場合でも機械任せではないプラスの効果が有ると言う事だそうです。職人技が日本産業の財産であると思う次第です。
雪の前に小屋を完成しますよぉ!
メッセお疲れ様でした。当社も出しましたが、展示ということであまり意味を持たない感じでしたが、偶然とはいえ逢えたのでよかったです。オンドルは盛況だったみたいですね。
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